
【知覚過敏を徹底解説】その“キーン”は歯からのSOS!しみる原因と悪化させないセルフケア・歯科治療を紹介
Column
コラム
こんにちは、デュランタデンタルクリニック栄歯科・矯正歯科の歯科衛生士の井尾です🌵
冷たいお水を飲んだ瞬間、
アイスを食べたとき、
歯ブラシの毛先が触れたとき——。
「キーン」としみて、思わず顔をしかめた経験はありませんか?
患者さんからも、
「虫歯じゃないのにしみるんです」
「昔より冷たいものがつらくなった」
「これって治るんですか?」
という相談をいただくことがよくあります。
この“しみる症状”の正体が、いわゆる「知覚過敏」です。
そして多くの方が気になるのが、
“知覚過敏って治るの?”
ということ。
結論から言うと、
知覚過敏は、完全に何もなかった頃の状態に戻るとは限りません。
ですが、
原因にアプローチすることで、症状をかなり改善できることは多いです。
実際に、
「前は水もしみてたのに気にならなくなった」
「歯磨きが苦痛じゃなくなった」
という方もたくさんいます。
今回はそんな“知覚過敏”について、原因や対策、歯医者でできることまで詳しくお話していきます🦷
まず、歯の構造を簡単に説明します。
歯の一番外側には、「エナメル質」という硬い層があります。
これは人間の体の中で最も硬い組織とも言われていて、食事や刺激から歯を守ってくれています。
その内側にあるのが「象牙質」。
象牙質には細かい管のような構造がたくさんあり、刺激が神経へ伝わりやすい特徴があります。
通常はエナメル質や歯ぐきに守られているため、象牙質がむき出しになることはありません。
ですが、
などによって象牙質が露出すると、冷たいものや歯ブラシの刺激が神経へ伝わり、「キーン」とした痛みが起こります。
これが知覚過敏です。
患者さんでもかなり多いのが、
「これ虫歯ですか?」
という不安。
確かに“しみる”という症状は虫歯でも起こります。
ですが、知覚過敏の場合は、
という特徴があります。
一方、虫歯の場合は、
などの症状が出ることがあります。
ただ、実際は見分けが難しいことも多いです。
「ただの知覚過敏だと思っていたら虫歯だった」というケースも珍しくありません。
逆に、虫歯だと思って来院された方が、実は食いしばりによる知覚過敏だったということもあります。
だからこそ、自己判断だけで放置しないことが大切です。
知覚過敏は、突然起こるというより、日々の習慣の積み重ねで起こることが多いです。
意外と多い原因のひとつです。
「しっかり磨かなきゃ!」
と思うあまり、ゴシゴシ力強く磨いてしまう方は少なくありません。
ですが、強いブラッシングは、
原因になります。
特に硬めの歯ブラシを使っている方は注意が必要です。
歯磨きは“強く”ではなく“やさしく細かく”が基本です。
これもかなり関係しています。
無意識の食いしばりによって歯に負担がかかると、歯の表面に細かいヒビが入ったり、削れたりすることがあります。
特に、
という方は要注意です。
実は、知覚過敏の患者さんの中には、“噛む力”が原因になっているケースもかなり多いです。
炭酸飲料、スポーツドリンク、ワイン、お酢など。酸性のものを頻繁に摂ることで、歯の表面が少しずつ溶けることがあります。
これを「酸蝕症(さんしょくしょう)」と呼びます。
特に、
などは注意が必要です。
体に良いものでも、摂り方によっては歯に負担をかけることがあります。
年齢とともに歯ぐきが少しずつ下がるのは自然な変化でもあります。
また、歯周病が進行すると歯ぐきが下がり、根元が露出しやすくなります。
歯の根元部分はエナメル質が薄いため、刺激に弱く、知覚過敏が起こりやすい場所です。
ホワイトニング後に一時的にしみることがあります。
これは薬剤の影響によるもので、数日〜1週間ほどで落ち着くケースがほとんどです。
ただ、もともと知覚過敏がある方は、症状が強く出ることもあります。
実はあります。
軽度の知覚過敏は、
などによって自然に落ち着く場合があります。
「前はしみてたけど最近気にならない」
という方もいます。
ただし、これは原因が改善された場合です。
例えば、
こういった状態が続けば、症状は繰り返したり悪化することもあります。
知覚過敏は、
「完全に元通りになる」
というより、
“しみない状態を維持する”
という考え方が近いです。
一度削れたエナメル質や、下がった歯ぐきが完全に元通りになるわけではありません。
ですが、
ことで、症状をかなり軽減できることは多いです。
つまり、適切なケアによって“快適な状態”を維持することは十分可能なんです。
まずは歯磨きの力を見直すこと。
歯ブラシは鉛筆を持つように軽く持ち、力を入れすぎないことが大切です。
「汚れを落とす=強く磨く」ではありません。
知覚過敏用の歯磨き粉には、
などが入っています。
1回で劇的に変わるというより、継続して使うことで効果を感じやすくなります。
完全にやめる必要はありません。
ただ、
などを意識するだけでも違います。
実は、普段上下の歯は接触していないのが正常です。
気づくと噛み締めている方は意外と多いです。
「今、力入ってるかも」
と気づいたら、ふっと力を抜く習慣をつけることも大切です。
症状が強い場合は、歯科でのケアも有効です。
例えば、
など、状態に応じて方法があります。
また、
「知覚過敏だと思っていたら虫歯だった」
「歯が割れていた」
というケースもあるため、自己判断だけで済ませないことも大切です。
知覚過敏は、単なる一時的な刺激ではなく、
などの問題を知らせてくれているサインでもあります。
つまり、“歯からのSOS”なんです。
「ちょっとしみるだけだから」
と放置するより、今の生活習慣を見直すきっかけにできると、将来的なトラブル予防にもつながります。
知覚過敏は、完全に元通りに戻るとは限りません。
ですが、原因にアプローチすることで改善が期待できる症状です。
そして何より大切なのは、“悪化させないこと”。
毎日の歯磨き、食生活、食いしばりなど、ちょっとした習慣の積み重ねが歯を守ります。
「そのうち治るかな」と我慢するより、少しでも気になった時点でケアを始める方が、結果的にずっと楽になります。
しみる歯には、ちゃんと理由があります。
だからこそ、“ただの知覚過敏”で終わらせず、一度しっかり向き合ってみることが大切です🦷
この記事の監修者
デュランタデンタルクリニック栄歯科・矯正歯科
院長坂本 果歩
地元の大分県の大分県立大分上野ヶ丘高等学校卒業後、
愛知学院大学歯学部歯学科に進学、卒業しました。
その後、愛知学院大学附属病院での研修を経て、愛知県内の地域密着型の医院、都心型の医院で勤務することによりたくさんの治療のスキルを学びました。
歯周病治療に力をいれた、再治療の少ない治療を目指して口腔外科、インプラント、矯正などの幅広い診療も行っています。
学歴・経歴
2016年 愛知学院大学歯学部歯学科 卒業
2017年-2018年 愛知学院大学附属病院 勤務
2018年-2023年 愛知県内 歯科医院 勤務
2021年-2022年 藤田医科大学 口腔外科 研究生
2022年 名古屋市 歯科医院 分院長
2023年 デュランタデンタルクリニック栄歯科・矯正歯科開業
現在に至る
所属団体
日本臨床歯周病学会
日本口腔インプラント学会
愛知インプラントインスティチュート
日本抗加齢医学会
日本歯科医師会
愛知県歯科医師会