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歯の汚れを落とすには歯ブラシ+αが必要!【デンタルフロス】と【歯間ブラシ】を活用してケアをレベルアップしよう
2024.11.18 歯と健康こんにちは、デュランタデンタルクリニック栄歯科・矯正歯科の歯科衛生士の國竹です。
さて、以前歯ブラシの選び方(こちらで詳しく説明しています)についてお話ししたかと思いますが、みなさんはプラスαでなにかお掃除用具使用していますか?
なぜプラスαが必要なのでしょう?
実は普段の歯ブラシだけでは全体の汚れの約60%しか除去できないといわれています。残りの約40%は歯ブラシの届かない場所である歯と歯の間に残ってしまいます。そこで大事になるのがプラスαのケアになります。
今回は「デンタルフロス」「歯間ブラシ」についてお話ししていきます🪥
デンタルフロス
デンタルフロスとは繊維を束ねて糸状にしたもので、「糸巻きタイプ」と「ホルダータイプ」の2種類があります。
⭐️糸巻きタイプ・・・糸がケースにセットされていて自分の好みの長さにカット指に巻き付けて使用するタイプのフロスです。
⭐️ホルダータイプ・・・持ち手のついているホルダーのヘッドに糸が付いているもので形としてはF字型とY字型があり片手で簡単に操作できるものです。
〈使い方〉
⭐️糸巻きタイプ
①フロスをひっぱり指先から肘あたりまでの長さでカットします。
短すぎると操作しにくいので注意です。
②両手の中指に巻き付けて15〜20センチほどの長さになったら親指と人差し指で糸をつまんでピンとはり、歯と歯の間に糸を動かしながら挿入していきます。
※次の歯間部にうつるときはフロスを巻き替えて新しい部分を使いましょう。
⭐️ホルダータイプ
通し方動かし方は、糸巻きタイプと同様で歯と歯の間に動かしながら糸を挿入します。次の歯間部に移るときは糸の部分を水でさっと洗いましょう。
ノコギリを引くように動かしながら歯間に通します。この時グッと押して入れようとすると糸が入りません。
そして歯茎のポケットに少し入るまで糸を通し、歯面にそわせて優しく汚れをからめとります。片側の面を2、3回擦ったら忘れず反対側の歯面にもそわせましょう。
その際歯茎から出血があっても歯周病が改善してくると治ります。
フロスを引き抜く時も同じように入れる時と同じように動かしながら引き抜いてください。
歯間ブラシ
歯間ブラシは細い針金にブラシがついているもので、シリコン製のものも販売されています。ストレートタイプと奥歯に適したL字タイプのものがあります。
また、歯間ブラシには様々なサイズがあり誤ったサイズを使用すると歯肉を傷つけてしまうので正しいサイズを歯科医院で測ってもらう必要があります。
〈使い方〉
①歯間の広い三角スポットに、優しく挿入する。
上の歯に使用する際は歯肉を傷つけないようにやや下向きに挿入し、下の歯に使用する際はやや上向きに挿入します。
②歯間に沿わせて前後に2、3回動かす。
③向きを変えながら隣り合ったそれぞれの歯面に沿わせるように動かす。
歯間ブラシとフロスの使用頻度と交換時期
〈使用頻度〉
歯間ブラシとフロスの使用頻度は理想は毎日することです。
今まで使ったことがない方は最初は使い方に慣れず面倒に感じるかもしれません。初めは週に2〜3回から使用して徐々に慣れて習慣化できるようにしましょう。
また、1日3回のブラッシングすべてに使用する必要はありません。朝・昼は十分にブラッシングの時間が取れない方も多いと思います。
ですので、比較的時間をかけられる夜の時間に使用するのをオススメします⭐️
〈交換時期〉
⭐️デンタルフロス
糸タイプのものは使い捨てです。使用するごとに交換しましょう。
ホルダータイプのものは糸がほつれてきたりしたら交換のサインです。目安として7日程で交換しましょう。繰り返し使うタイプは糸の部分を水で洗い風通しの良い場所で乾かしましょう。
⭐️歯間ブラシ
歯間ブラシはワイヤーや毛先の痛み具合を見て交換する必要があります。目安としては7〜10日程で交換しましょう。
デンタルフロスと同様、毛先は水で洗い流し風通しの良い場所で乾かしましょう。
デンタルフロスと歯間ブラシどっちがいいの?
デンタルフロスと歯間ブラシどっちを使えばいいの?とよく質問をいただきます。
基本的にはどちらを使用していただいても構いませんが、一人一人お口の中は違うのでその人にあったものを処方しています。
デンタルフロスは歯間が狭くても通るため、すべての部位に使用することができます。歯間ブラシはサイズが豊富でご自身に合ったサイズを使用することで効果を発揮します。
ただ歯間ブラシは、歯間が狭い部位には通らないため無理をしてブラシを通すと歯肉が傷ついたり歯肉が下がってしまう原因になってしまいます。そのため歯間ブラシは歯間ブラシが通る部位のみの使用となります。
歯間が広い場合は歯間ブラシがオススメです。
まとめ
今回は歯ブラシとプラスαで使用していただきたい補助的清掃用具についてお話ししていきました。歯科医院でブラッシング指導を受けた経験がある方は聞いたことのあるお話しだったかもしれませんが、継続して使えていますか?
使ってみたけどなかなか上手く通せなくて使えてない、、
という方もたくさんいらっしゃると思います。最初は難しくて時間がかかりますが、少しずつでもやってみると簡単に通せるようになっていきます☺️習慣化するまでが大変ですが、サポートしますので皆さんも少しずつデンタルフロスや歯間ブラシを習慣化してプラークフリーの口腔内を目指しましょう!
この記事の監修者
デュランタデンタルクリニック栄歯科・矯正歯科
院長坂本 果歩
地元の大分県の大分県立大分上野ヶ丘高等学校卒業後、
愛知学院大学歯学部歯学科に進学、卒業しました。
その後、愛知学院大学附属病院での研修を経て、愛知県内の地域密着型の医院、都心型の医院で勤務することによりたくさんの治療のスキルを学びました。
歯周病治療に力をいれた、再治療の少ない治療を目指して口腔外科、インプラント、矯正などの幅広い診療も行っています。
学歴・経歴
2016年 愛知学院大学歯学部歯学科 卒業
2017年-2018年 愛知学院大学附属病院 勤務
2018年-2023年 愛知県内 歯科医院 勤務
2021年-2022年 藤田医科大学 口腔外科 研究生
2022年 名古屋市 歯科医院 分院長
2023年 デュランタデンタルクリニック栄歯科・矯正歯科開業
現在に至る
所属団体
日本臨床歯周病学会
日本口腔インプラント学会
愛知インプラントインスティチュート
日本抗加齢医学会
日本歯科医師会
愛知県歯科医師会