
経験者も多いはず!?できちゃった【口内炎】の予防法・対処法を伝授!何度も繰り返す、長期で治らないなどのお悩みは歯科で相談!
Column
コラムこんにちは
デュランタデンタルクリニック栄歯科・矯正歯科の歯科衛生士の井尾です☺️
みなさんは、お子さんの「食べ方」や「話し方」、「いつも口が開いているな」と感じたことはありませんか?もしかするとそれは、「口腔機能発達不全症(こうくうきのうはったつふぜんしょう)」のサインかもしれません!
少し難しそうな名前ですが、実は私たちの暮らしの中にある“お口の使い方”に関係する、とても身近な話です。
このコラムでは、そんな「口腔機能発達不全症」について、症状や原因、家庭でできるサポート方法まで、わかりやすくお伝えしていきます。
口腔機能発達不全症は、18歳未満の子どもにみられる口腔機能の発達の遅れを指します。
食べる、飲み込む、話す、呼吸するといった「口の機能」がうまく発達していない子どもが、今、増えてきているのです。
そして、この傾向が身体の発達に深く関わる問題として注目されています。
食べるのが極端に遅い or 早い
噛まずに飲み込んでしまう
食べこぼしが多い
柔らかいものばかり好む・硬いものを嫌がる
発音が不明瞭(さ行・た行など)
口がうまく動いていないように見える
会話のスピードが不自然に早い or 遅い
鼻呼吸ができず、口呼吸になっている
舌の位置がいつも下がっている(舌が見えている)
よだれが多い(年齢に不相応)
指しゃぶりやおしゃぶりが長く続いている
歯並びの乱れ(出っ歯・受け口など)につながることも
これらの症状は一見軽度に見えても、口腔機能の連携(運動・感覚・意識)の不調和を示していることが多く、発育とともに悪化するリスクもあるため、早期の気づきと対応が求められます。
原因は1つではなく、現代の生活環境や育児の変化が背景にあります。
やわらかい食事が中心で、噛む力が育ちにくい
離乳食のタイミングや内容が偏っていた
スマホ・テレビを見ながらの“ながら食べ”
指しゃぶりや長期間の哺乳びんの使用
運動不足や姿勢の乱れ など
こうした積み重ねが、子どものお口の発達にじわじわと影響しているのです。
日本歯科医師会の調査によると、全体の約半数(47.0%)が「柔らかい食べものの方が好き」と回答。
さらに、4人に1人(25.1%)は「子どもの頃から硬いものを食べる習慣があまりなかった」とも。
この傾向は特に10代で顕著で、「柔らかいものが好き」と答えたのは実に53.6%と全世代中で最多。
また、「硬いものを噛みきれないことがある」も10代が40.3%と群を抜いて高く、
なんと10代の約半数(48.3%)が「食事中にあごが疲れる」とまで感じているのです。
これは70代(18.0%)の約2.7倍。
若い世代の“噛む力”が、シニア世代より弱くなっているというショッキングな事実が浮き彫りになっています。
単に食事やお口の問題にとどまらず、子どもの顔の形にも深く関わっています。
たとえば、いつも口をポカンと開けている子どもは、唇を閉じる筋肉が十分に働いていない状態。口元がたるんだように見えたり、表情がぼんやりした印象になることがあります。さらに、口呼吸が習慣になると、鼻や顎まわりの骨の成長にも影響が出て、顔のバランスが崩れる原因にもなります。
また、「あまり噛まない」「噛む力が弱い」子どもは、顎の骨がしっかり育たず、顎が小さく見えたり、下半分の顔が細くなることもあります。逆に、舌をうまく使えず、常に前に出てしまっているような場合は、下あごや口元が前に出たような輪郭になるケースも見られます。
そのほかにも、唇を閉じる力が弱いと、鼻の下が長く見えたり、口元全体が前に突き出たように見えるなど、ほんの少しの口のクセが、顔の印象を大きく左右してしまうこともあります。
気になることがあれば、小児歯科や言語聴覚士への相談が第一ですが、日々の暮らしの中でもできることはたくさんあります。
食事中はテレビやスマホをOFFに
よく噛む食材を取り入れる(根菜、肉など)
正しい姿勢で食事をする
「あ・い・う・べー体操」などの口の体操
ストローや指を使った舌・唇の運動遊び
発音練習や読み聞かせなども◯
口腔機能発達不全症という言葉は少し難しく聞こえるかもしれませんが、その背景には、「食べる」「話す」「呼吸する」といった、私たちが毎日あたりまえに行っている大切な機能が隠れています。
近年、生活習慣や食事の変化によって、子どもたちの口腔機能の発達が気になるケースが増えてきています。
でも、心配しすぎる必要はありません。大切なのは、ちょっとした変化に「気づくこと」、そして「早めに向き合うこと」です。日々の食事や遊び、親子のふれあいの中にこそ、口の機能を育てるヒントがたくさんあります。
お子さんのお口の動きやクセが気になるときは、どうぞお気軽に私たちにご相談くださいね😌このコラムが、お子さんの健やかな成長を見守るきっかけとなれば嬉しいです☺️
この記事の監修者
デュランタデンタルクリニック栄歯科・矯正歯科
院長坂本 果歩
地元の大分県の大分県立大分上野ヶ丘高等学校卒業後、
愛知学院大学歯学部歯学科に進学、卒業しました。
その後、愛知学院大学附属病院での研修を経て、愛知県内の地域密着型の医院、都心型の医院で勤務することによりたくさんの治療のスキルを学びました。
歯周病治療に力をいれた、再治療の少ない治療を目指して口腔外科、インプラント、矯正などの幅広い診療も行っています。
学歴・経歴
2016年 愛知学院大学歯学部歯学科 卒業
2017年-2018年 愛知学院大学附属病院 勤務
2018年-2023年 愛知県内 歯科医院 勤務
2021年-2022年 藤田医科大学 口腔外科 研究生
2022年 名古屋市 歯科医院 分院長
2023年 デュランタデンタルクリニック栄歯科・矯正歯科開業
現在に至る
所属団体
日本臨床歯周病学会
日本口腔インプラント学会
愛知インプラントインスティチュート
日本抗加齢医学会
日本歯科医師会
愛知県歯科医師会