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女性歯科院長の本音トーク~開業・妊娠・出産・育児のリアルな裏側~
2024.6.26 歯と健康こんにちは。
デュランタデンタルクリニック栄歯科・矯正歯科
院長の坂本果歩です。
あまり自分のことを話すのは得意ではないのですが、今日は私のプライベートについてのお話です。
今年の2月に第一子の女の子を出産しました。女性歯科医師として開業、院長として妊娠・出産・出産してからの生活、短期間で色々な経験をしました。この話をすることで、働く女性としてこういう形もあるんだなぁと思っていただけたら嬉しいです。
歯科医院を開業するまでの話
私の出身は大分県で大学進学で愛知県に来ました。
小さい頃は大分の田舎で育ち、田んぼや畑で遊び、木登りや、自分で作った自分より高い竹馬に乗って走ってるやんちゃ娘でした笑
田舎娘なのでどんな虫も平気で焼酎大好きな大分県民です笑
19歳(大学2年生)の時のことです。歯科医で矯正認定医・開業医の父親を亡くしました。
父親の姿をみて歯科医師を目指したのに…歯科のこと色々聞きたかったのに聞けなかったことを残念に思いました。
その時に私は将来開業したいと強く思いました。
大学を卒業し、様々な歯科医院に勤め、経験を積み技術を磨きました。
勤務医時代に指導してくださった先生方には、今は感謝の気持ちでいっぱいです。
開業できるスキルや人として医療人としてのことたくさんのことを学ぶことができました。
そして、ついに開業することを決めました!
私には色々こだわりがあって、こうしたい!あーしたい!をどんどん取り入れていったらとんでもないことに・・・頑張って借金返してます笑
でも、せっかく自分の院を作るし、一生で何回も院を作ることはないし、妥協せずに取り組みました。
開業した今だから言える笑い話ですが、私は致命的な方向音痴のため開業準備で何度も行ってるのにも関わらず、開院当日に自分の院へ行く道に迷いました笑!でも自分の医院を人に聞けないと思って慌てました!開院日の忘れられない思い出ができました。
歯科業界での女性開業医は少ないですが、女性ならではの心配りや、繊細さ、女性だからできる治療もあります。インプラントや審美治療などの繊細な治療は、女性の得意な治療になっていくと思います。
抜歯などは男の先生の方が上手そうと言われますが、私は小さい頃から運動が大好きで硬式テニスをやってたせいか握力が50あるので、男性と変わらないと思います笑笑
ただ、抜歯に握力は関係ないですが笑笑
勤務医の頃、たくさんの勤務医がいる医院にいた時の経験からですが、そういう院だと先生によって、治療の差が出たり診断の違いが出ることがあります。先生が途中で変わることに不安を感じる患者様もいると思います。なので、開業した今は勤務医を雇わない方針で私が全ての治療を行っています。
院長になって妊娠した話
開業したら頃合いをみて子どもを、と考えていましたが歯科医師が1人しかいないので、もちろん私がいないと診療ができません。
医院を休診にする期間ができてしまうので、患者様とスタッフさんに迷惑かけることになるなぁ・・・と不安もたくさんで、妊娠・出産についてどうしようかとずっと考えていました。
どのタイミングで妊娠・出産するかはとても迷っていましたが、そんな時に夫に「やりたいことはこれからもたくさんある、その時その時にやりたいことは出てくる。だから子どもをいつかは欲しいなら今がいいと思う」と言われました。私もそう思い、背中を押されました。そして子どもを授かることが叶いました。
妊娠中は、ギリギリまで働いて早期復帰したい!という想いと、そんなにうまくいくのかな?という不安があり、色んな気持ちが行ったり来たりしました。でも、なんとかなる!やりたいことはやらないとずっとやれない!と自分を励ましていました。
スタッフさん達に妊娠のことを話すタイミングに迷いましたが、安定期に入ってから話すことにしました。
でも、実はつわりがかなり酷かったです。よく話に聞くようにご飯も食べられず、食べれたとしてもフルーツと冷たい麺類のみでした。
食べ物の匂いで吐きそうになっていましたが、スタッフさん達に話していなかったので我慢して気合いと根性で隠していました笑
特に、当院では昼食用にお米を用意して炊飯器でご飯を毎日炊いているのですが、その匂いが耐えられなくて実はスタッフルームに近づけなかったです笑
そんなつわりの絶頂期にコロナにもかかり死にそうな思いをしました・・・!
しかもコロナになったのはまさかの自分の誕生日でした笑
赤ちゃんに何もなくて本当に良かったです。
また、趣味はゴルフなのですが出産の2週間までラウンドしてました。妊娠中のゴルフはあまり良くないと言われることもあるので、もちろんそれを理解した上で自己責任で行っていました。
私の場合はすごい息抜きになりストレス発散にもなり、体重管理もすることなくゴルフをしていたため、問題なく過ごせました。
そして、妊娠中も変わらずゴルフ競技にも参加してました。お腹が出てきてバランスが変わるためかうまく打てなくなってきましたが、いい夫婦ゴルフスクランブルという夫婦のダブルスの大会の決勝で、なんと全国3位になりました!妊娠7ヶ月くらいだったはずです笑
ダブルスなので、私が上手いわけではないです・・・パターがとにかく男前で強気笑!強気すぎて周りが池に囲まれた砲台グリーンからの下りのパターそのまま池に入れました笑笑
夫は「何考えてるの?!笑」と言われました。
ちなみに、運動神経は良い方なのですがリズム感がなく、ダンスだと両手両足が揃うタイプなのでゴルフは練習してある程度できるようになりました笑
そして、患者様には妊娠のことを言った方がいいのかすごく迷いました。
早期復帰を予定しており、2週間程度の休みであれば治療に支障が出ないようにできるので言わないことにしました。自分が患者さんだったら妊娠してる先生、してない先生ならしてない先生の方が安心かなと思ったからです。なので出産後にお話しました。
私の場合、結構筋肉質な体型のためか、お腹があまり出なかったためほとんど気づかれませんでした笑
緊急で出産になった話
ずっと検診では何も問題なく妊娠高血圧でも何でもなく過ごしていましたが、いつ生まれても大丈夫だろうと主治医の先生と話をしていた頃に、ある症候群になってしまい緊急帝王切開をすることになりました。
出産の3時間前まで働いていたので本当に緊急です笑
本来は計画無痛分娩の予定でしたが、まさかの緊急帝王切開出産となり、出産はまさに命懸けで計画通りにはいかないものだなと実感しました。
母子共に健康に産ませていただいて感謝です。
当初予定していた出産時期が変わってしまい、予約を変更していただいた患者様にはご迷惑おかけしました。
産後と仕事復帰の話
産後は退院の翌日から診療を再開し、職場復帰をしました。予約を調節させていただいたりスタッフさんに支えられ早期復帰が叶い、感謝です。
赤ちゃんが増えたのと同時に保育士のスタッフさんも迎え入れ、毎日赤ちゃんと一緒に
出勤し診療しています。
私の赤ちゃんはスタッフさん達や患者様にも可愛がってもらって、医院のマスコットキャラクターみたいになってます笑。たまに赤ちゃんの声が院内に響き渡ることもありますが、一緒に成長を見守っていただいているように感じて幸せです。
4ヶ月に入り首も座ってきましたが、よく寝る子なので断崖絶壁になって、横から見るとピサの斜塔のようです笑!歯の矯正のように赤ちゃんの頭の形の矯正があるのをご存じですか?私も最近知ったのですが、体の歪みや歯並びにも関係するので頭の形の矯正をしようと思ってます。
これからは離乳食も始まるので、その勉強もしつつ、お子さまの治療にも役立てていけたらと思っています。
私自身が子どもがいる生活が始まったことで改めて、産後忙しくてなかなか治療に通えないお母さん、お父さんもいらっしゃるだろうなと思いました。お子さまのためにも両親のお口の中の健康は大切です。
なので、お母さん・お父さんの治療の間、無料で託児サービスをはじめました。保育士のスタッフさんがいますし、当院のスタッフも赤ちゃんがいることに慣れているので気兼ねせずに歯科治療に来ていただけると思います。
私も患者様と子育てについてのお話しができると嬉しいです。
育児と女性の人生についての話
一般的に労働者には産休・育休などの制度がきちんとありますが、経営者にはありません。実際、働きながら育児して家事がおろそかになることもあります。
私の場合、歯科医師なので顎の発達や免疫の関係で母乳のメリットもたくさん知ってますが、体調・仕事・プライベートなど色々考えた結果、完全ミルクを選択しました。
夜間授乳は夫と交代で行い、沐浴は夫にやってもらってます笑
赤ちゃんはぷくぷくと大きく育ってくれていますし、育児はその人のやり方でいいと思っています。
共働き夫婦が多いと思いますが、女性だから全部やる、じゃなくて協力することが大切だと日々思います。人によって夫婦によって様々なやり方があるんだと思います。
可愛い子どもには子どもの人生があるのと同時に、夫婦の人生、自分の人生もあります。
キャリアも大事だし、歯科の勉強会にも行きたいし、趣味のゴルフも続けたい!
なので、産後すぐから勉強会にも参加していますし、ゴルフも最近復帰しました!
その間、赤ちゃんは夫にみてもらったり、ベビーシッターさんに頼んだりしています。
ベビーシッターさんは専門の知識を持った方なので、私たちがわからないことや子供のためにいいことなども教えてくれるので、みてもらって良かったと思ってます。
女性としてのキャリア、妊娠、出産、子育て、ブランクなど悩むことはたくさんありますが、周りの人が支えてくれるおかげでなんとかなっていると思います。
そして、自分が経験した、女性だからこその葛藤・不安などを活かしていけたら良いなと強く思うようになりました。
これからも「デュランタデンタルクリニック栄歯科・矯正歯科」をより良いものにしたいし、女性だけの医院なので女性が働きやすい職場でありたい思います。
最後に
私の赤ちゃんはいつも医院にいるので、顔を見てみたいな!と思われた患者様はぜひお声がけくださいね♡
今後ともよろしくお願いします。
この記事の監修者
デュランタデンタルクリニック栄歯科・矯正歯科
院長坂本 果歩
地元の大分県の大分県立大分上野ヶ丘高等学校卒業後、
愛知学院大学歯学部歯学科に進学、卒業しました。
その後、愛知学院大学附属病院での研修を経て、愛知県内の地域密着型の医院、都心型の医院で勤務することによりたくさんの治療のスキルを学びました。
歯周病治療に力をいれた、再治療の少ない治療を目指して口腔外科、インプラント、矯正などの幅広い診療も行っています。
学歴・経歴
2016年 愛知学院大学歯学部歯学科 卒業
2017年-2018年 愛知学院大学附属病院 勤務
2018年-2023年 愛知県内 歯科医院 勤務
2021年-2022年 藤田医科大学 口腔外科 研究生
2022年 名古屋市 歯科医院 分院長
2023年 デュランタデンタルクリニック栄歯科・矯正歯科開業
現在に至る
所属団体
日本臨床歯周病学会
日本口腔インプラント学会
愛知インプラントインスティチュート
日本抗加齢医学会
日本歯科医師会
愛知県歯科医師会