【歯周病治療】は「患者様のホームケア」と「歯科衛生士のプロケア」の両方が肝心!デュランタデンタルクリニックの【歯周病治療】の流れを徹底解説!
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歯周病はどんな病気?知って損なし!歯周病の知識を歯科衛生士が解説
2023.5.30 歯周病・予防治療こんにちは。
名古屋市中区栄にある歯科医院「デュランタデンタルクリニック栄歯科・矯正歯科」の歯科衛生士の井尾です。
いきなりですが、皆さんは歯を失ってしまう1番の原因をご存知でしょうか?虫歯だと思われる患者様が多いかと思いますが、実は“歯周病”なんです。歯周病は年代別に見ると、30〜60代にかけての有病率が高く、30代以上ではなんと3人に2人がかかっていることが分かっています。現代では歯周病にかかっている子どもが増え、歯周病予備軍だといわれています。
今回はそんな怖い病気の歯周病についてご説明させていただきます。
歯周病は感染症!
歯周病とは歯そのものではなく、歯を支えている顎の骨や歯ぐきなどの組織が細菌に侵されて、破壊されていく細菌感染症です。
歯周病の細菌の数は現在分かっているだけでも100種類以上あります。
歯周病菌は空気が苦手な「嫌気性菌」です。むし歯も同じ感染症なんですが虫歯菌は空気を好むので歯の表面などの空気が触れやすい所で活動しています。歯周病菌は逆に空気を嫌うので歯と歯ぐきの境目の溝(歯周ポケット)、歯と歯の間に入り込み活動をします。
清掃が行き届きにくい場所で初期段階では痛みもほとんど感じないために知らないうちに発症し、進行していることがあります。
ですが、生まれたばかりの赤ちゃんの時から歯周病菌が口の中に存在するというわけではありません。
では歯周病はどのようにしてうつる?
歯周病は、細菌感染症であることから、咳くしゃみなどによって放たれた飛沫でも感染しそうなものですよね。ですが風邪などの感染症などとは異なり、空気感染や飛沫感染することはありません。
歯周病菌は、歯の表面に付着した歯垢や歯石はもちろんのこと、唾液中にも無数に生息しています。
唾液を介してうつるとなると家族間、恋人間での箸やスプーンの共有やキスをしたりすると歯周病菌の感染が容易に広がります。
歯周病が周りにうつるケースというのは、基本的に身近な人が多いです。それも子どもや家族、恋人といった大切な人が大半をしめることから、できる限り感染を広げないよう努力が必要です。
大切な人を守るためにも前回のコラムでお伝えしたように歯垢(プラーク)をしっかりと取り除き、毎日の歯磨きでお口の中の衛生状態を良好に保つようにしましょう。
歯周病の種類と症状
歯肉炎
軽度の歯周病です。歯周病菌が侵入すると、歯ぐきは炎症を起こし赤く腫れて歯磨きや食事時に出血しやすくなることがあります。
歯肉炎は歯の周囲にある歯ぐきだけの炎症で、この状態であれば、歯科医院で歯石を取ってもらい、磨き方を教わってホームケアをしっかり行えば治ります。
歯周炎
歯肉炎を放置してしまうと悪化し、歯ぐき以外の歯を支えている周りの組織にまで炎症が広がります。そして歯を支えているアゴの骨が失われていきます。重度になるとグラグラになって自然に抜けてしまいます。
軽度〜中等度の段階では腫れたりはしますが痛みを感じにくく、自分が歯周病だと気付きにくいです。そのため歯科医院に行かないと無自覚のまま進行する、というのも歯周病の怖いところです。
重度になるとグラグラになるので噛むと痛みがあったり、よく腫れたりするのでご自身でも異変に気づくことができますがグラグラになっている時点でかなりの重度な歯周病なので抜歯が必要になったりします。
歯周病の原因
歯周病の直接的な原因は、前回お話しした歯垢(プラーク)です。歯垢(プラーク)中の細菌が出す毒素によって、炎症が起きてしまうのです。
他にも間接的な原因となるリスクファクター(危険因子)が潜んでいます。
- 歯石
- 口呼吸
- 昔治療して合っていない詰め物、被せ物
- 歯並び
- 悪い噛み合わせ
- 食習慣
- 運動不足、睡眠不足
- ストレス
- 喫煙
- 薬の影響
- 女性ホルモンの影響 など
歯垢(プラーク)と間接的なリスクファクター(危険因子)が相まって、より歯周病の進行を進めてしまいます。
ぜひ定期検診に!
歯周病の治療はとても重要なことです。その前にまずは現状を知ることが重要です。
歯周病の一般的な症状
- 朝起きた時に口の中がネバネバする
- 歯磨きをすると歯ぐきから出血する
- 歯ぐきが赤く腫れている(時々腫れる)
- 硬いものが噛みにくい
- 口臭が気になる
- 歯ぐきが下がって、歯と歯の間に隙間ができてきた
- 歯がグラグラする
このような自覚症状が出ている方は、既にある程度歯周病が進んでいます。歯周病は治療によって改善する可能性がありますので、すぐに歯科医院で歯周病検査と治療を受けることをおすすめします。
この記事の監修者
デュランタデンタルクリニック栄歯科・矯正歯科
院長坂本 果歩
地元の大分県の大分県立大分上野ヶ丘高等学校卒業後、
愛知学院大学歯学部歯学科に進学、卒業しました。
その後、愛知学院大学附属病院での研修を経て、愛知県内の地域密着型の医院、都心型の医院で勤務することによりたくさんの治療のスキルを学びました。
歯周病治療に力をいれた、再治療の少ない治療を目指して口腔外科、インプラント、矯正などの幅広い診療も行っています。
学歴・経歴
2016年 愛知学院大学歯学部歯学科 卒業
2017年-2018年 愛知学院大学附属病院 勤務
2018年-2023年 愛知県内 歯科医院 勤務
2021年-2022年 藤田医科大学 口腔外科 研究生
2022年 名古屋市 歯科医院 分院長
2023年 デュランタデンタルクリニック栄歯科・矯正歯科開業
現在に至る
所属団体
日本臨床歯周病学会
日本口腔インプラント学会
愛知インプラントインスティチュート
日本抗加齢医学会
日本歯科医師会
愛知県歯科医師会