痛くない虫歯もある!虫歯の【5つのステージ】を徹底解説~それぞれの痛み・治療法の違い~
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現役歯科衛生士が経験した「歯科矯正」を解説。マウスピース矯正とワイヤー矯正の違いとは?
2023.9.07 歯科治療こんにちは。名古屋市中区栄駅徒歩3分のデュランタデンタルクリニック栄歯科・矯正歯科の歯科衛生士の黒川です。
私は歯科衛生士として働き始めてからワイヤー矯正治療をしていました。
母校である愛知学院大学附属病院で約5年間、大体1〜2ヶ月に1度通院していました。
私は元々出っ歯で上の前歯が下の前歯に被さっており下の歯が全く見えないような噛み合わせでした。
そして、下の前歯は前後にガタガタしていました。
また、大人の歯が元々ない歯が2本あり、20歳になっても乳歯がそのまま残っていました。
このままだと特定の歯に負担がかかりすぎたり、どこかの歯がなくなってしまったり、清掃性が悪く歯周病になるのは嫌だなと思い矯正をすることに決めました。
私が矯正を始めるために下の横向きの親知らずと乳歯2本、下の小臼歯を抜歯しました。
矯正で歯が動く原理とは?
最初に矯正はどういった原理で歯が動くのかを説明します。
歯の周りには、歯を支えている骨(歯槽骨)があります。
歯と骨の間には歯根膜と言われるクッションのような役割を持つ膜があり、ワイヤーによって一定方向に力が加わると歯が動く方向にある歯根膜は縮みます。
ですが、その膜がもとに戻ろうとして骨を溶かす細胞に作用し、動く方向にある骨を溶かします。
一方で、反対側の歯根膜は引っ張られ、伸びた歯根膜は元に戻ろうと骨を作る細胞に作用して反対側にできた隙間に骨を新しく作ります。
この動きを繰り返すことによって少しずつ歯が移動していきます。
ワイヤー矯正について
次にワイヤー矯正について説明します。
ワイヤー矯正とは歯にブラケットという装置を付け、そこにワイヤーを通して動かしたい方向に適切な力を加えて動かす治療です。
ワイヤー矯正のメリット
ワイヤー矯正のメリットは
①取り外しの必要がない
②色々な症例に使用できる
ワイヤー矯正のデメリット
一方デメリットは
①装置が目立ちやすい
②歯が磨きにくい
③しゃべりにくい
④痛みが出やすい
⑤来院回数が多い
⑥食べ物を気をつけないといけない
⑦むし歯になりやすい
私が実際にワイヤー矯正を終えての感想をお話します。
私はすごくめんどくさがり屋なのでそのまま付けておくだけで動いてくるワイヤー矯正はすごく自分に合っているなと感じました。
ですが歯を動かしているとワイヤーが後ろから出てくることがありそれが頬に当たって何回も痛い思いをしました。
ワイヤーは自分で切ることができないのでワックスを付けて痛みが減少するようにしてたこともありました。
またワイヤーを交換するたびに痛くてご飯を食べたいけど食べれないようなことが何回もありました。
あとは、歯科衛生士として患者さんと喋ることが多かったので滑舌が悪く時々通じないことや清掃性が悪いので歯磨きをよりしっかりしないといけなかったり、
ほうれん草などがよく挟まってご飯食べたあとは笑顔になるのも少しためらってしまうこともありました。
色々な事がありましたが、すごく綺麗に並んだので装置を外したときは本当に矯正して良かったなと思いました。
マウスピース矯正について
次に当院で扱っているマウスピース矯正についてお話をしていきます。
マウスピースを取り扱っている会社はたくさんありますが、当院で取り扱っているのはインビザライン社のものです。
インビザラインはこれまでに世界で1500万人を超える患者さんが矯正治療を受けられています。
マウスピース矯正は透明のマウスピースにアタッチメントという装置を付けて歯を動かす矯正のことです。
大体の方が1週間に1回マウスピースを交換して、ワイヤー矯正と同じ1ヶ月に1mmずつ動かしていきます。
マウスピース矯正のメリット
マウスピース矯正のメリットは
①目立ちにくい
②取り外しが可能なので食事や歯磨きに制限がない
③事前に3Dで歯の動きが見ることができる
④金属アレルギーの心配がない
⑤痛みが少ない
マウスピース矯正のデメリット
一方デメリットは
①適応症例に限られる場合がある
②食事と歯磨きの時以外は装着しておく必要がある(20〜22時間程度)
③装着中は飲み物などが制限される
私は実は現在マウスピース矯正で再矯正をしています。
なぜワイヤー矯正をしてたのにまたマウスピース矯正をしているのかというと矯正をした後に保定装置を付けていなかったからです。
保定装置をつけることはすごく大切です。歯は後戻りと言って元の場所に戻ろうとします。
矯正で綺麗に並んだ歯並びを保つためには保定装置の装着は必ず必要です。
私が実際にマウスピース矯正をして思ったことは、ワイヤー矯正と比べて矯正時の痛みが少ない、歯磨き・フロスがいつも通りできる、
口内炎などもできない、滑舌も問題ない、装置が目立たないのがいいなと感じました。
来院頻度も装置をつけたあとは2.3か月に一回と少ないです。
でもマウスピース矯正は自己管理がすごく大事で、マウスピースをはめなければ動かないのできちんと約束の時間つけるようにしています。
大変な面もありますが…
マウスピース矯正はしっかり規定の装着時間を守り、マウスピースをつけたあとにチューイというマウスピースがはまるように噛むものをしっかり噛めば歯はきちんと動きます。
矯正治療には2、3年かかる方が多く、転勤される方は矯正治療を悩んでいる方でもマウスピース矯正であれば可能です。
来院回数は少なく、本来は2.3か月に一回の来院ですが、引越しがある方、海外に行かれる方は、次に来院できるまでのマウスピースをお渡しして、半年後に来院という形もできます。
これは引越しが多い方などにとってマウスピース矯正の大きなメリットだと思います。
※来院できる方はマウスピースがきちんとはまってるか確認するため2.3月に一回の来院となっています。
私は、ワイヤー矯正、マウスピース矯正を実際に経験してみて、いいとこ、悪いとこを実感できました。
また、矯正終了後の保定装置の大切さも身に染みて分かったのでそういった話を患者さんとできるのが矯正をしてより良かったなと感じています。
きっと矯正をするのには金銭的な不安やちゃんと矯正ができるのかなど色々不安に思うことがあると思います。
そういった不安など実際に経験した私たちスタッフで払拭できるように矯正診療もしてまいりますので気になることがありましたらぜひお伝えください。
当院で初診時に無料でアイテロという光学印象という3Dスキャンを行っています。
矯正をされるひと、されない人に関わらず、自分のお口の状況を把握することが大切だとおもっているからです。
初診時にマウスピース矯正を行うと歯がどのように移動するかのシュミレーションを無料でお見せしています。
矯正がご興味ある方は一度ご来院ください。
詳しく矯正期間、金額などを知りたい方は矯正の精密検査といい、セファロ撮影(矯正用のレントゲン)を撮ったり、
お顔の写真を撮ったりすることが必要になりますのでご相談ください。
この記事の監修者
デュランタデンタルクリニック栄歯科・矯正歯科
院長坂本 果歩
地元の大分県の大分県立大分上野ヶ丘高等学校卒業後、
愛知学院大学歯学部歯学科に進学、卒業しました。
その後、愛知学院大学附属病院での研修を経て、愛知県内の地域密着型の医院、都心型の医院で勤務することによりたくさんの治療のスキルを学びました。
歯周病治療に力をいれた、再治療の少ない治療を目指して口腔外科、インプラント、矯正などの幅広い診療も行っています。
学歴・経歴
2016年 愛知学院大学歯学部歯学科 卒業
2017年-2018年 愛知学院大学附属病院 勤務
2018年-2023年 愛知県内 歯科医院 勤務
2021年-2022年 藤田医科大学 口腔外科 研究生
2022年 名古屋市 歯科医院 分院長
2023年 デュランタデンタルクリニック栄歯科・矯正歯科開業
現在に至る
所属団体
日本臨床歯周病学会
日本口腔インプラント学会
愛知インプラントインスティチュート
日本抗加齢医学会
日本歯科医師会
愛知県歯科医師会